村田窯の陶房
村田窯の作品
登り窯

益子焼 村田浩窯

 

年に数回 村田浩氏の陶房を訪れます。
毎年5月、6月には益子共販センターの本店2階にて個展があります。 やきもの好きの友人が 村田浩氏が卒業した大学の後輩という縁もあって訪問するようになりました。
村田氏のやきものは いかにも益子調でとても使いやすいです。 湯吞、コーヒーカップ、ピッチャー、片口、ぐい呑み、どんぶりなどの日常品を使っています。

 本ページの前半は 村田窯の陶房の雰囲気を楽しんでいただければと思います。 後半では 私が購入しました村田窯の作品を紹介したいと思います。

村田窯への道

1.村田窯へ

村田窯へは森に囲まれた砂利の狭い林道を進み、その終点まで行きます(写真1)。 陶房の前には狭い田園と村田さんが野菜を育てている畑があります。
陶房には作品の展示室があって 沢山のやきものに囲まれて歓談します。

村田窯の展示室

2.展示室の作品

棚板の上には角皿、どんぶり、湯飲み、コーヒードリッパーがあります。
どんぶり、湯吞にしてもいろいろな釉薬や絵付けがあって愉しめます。

村田窯の展示室

3.展示室の大皿

石壁に立てかけた丸大皿と角大皿です。
皿の大きさは、右のレンガを参考にすると良いかもしれません。

村田窯の展示室

4.展示室の花入れと壺

沢山あって楽しいですね。最上段の壺は埃を被っているかも?
左下には 最新作のワイン(碗)グラスがあります。 足のくびれた部分の制作が難しいようです。

コーヒーサーバーとドリッパー

5.コーヒーサーバーとドリッパーを品定め

今回、友人がコーヒーサーバーとドリッパーを購入したいとのことで いろいろと出してもらいました。 手作りで一品一品微妙に違うので 選ぶのがけっこう大変です。これも愉しみの一つです。

以下 私が愛用している村田氏の作品です

村田浩作のぐい呑み

 ぐい呑みと片口

毎年 5月の個展にて1個づつ購入したものです。
古いものですが、最近の作品に比べて全体に大きく、かつ、釉薬に味わいがあります。 たぶん登り窯で焼成していた頃のものだと思います。 写真2は 特にお気に入りの3点です。

村田浩作のコーヒー椀

 普段使いの器

毎日使っているコーヒー椀と、汲み出し(湯飲み)、四方皿です。 コーヒーカップは手付きが骨太で気に入っています。
汲み出しは ぬか白釉のシンプルでいかにも益子の陶器といった雰囲気です。
後方の四方皿には 和菓子をのせたり、時にはショートケーキをのせます。 とても使いやすい大きさです。

茶碗

 益子焼の抹茶碗

中央の茶碗は 村田氏のものです。
茶碗の外側はぬか白釉と黒釉が掛け分けられています。 益子焼の茶碗を使う機会はあまりないのですが、たまに使うとこのおとなしい茶碗の良さがわかります。

柿釉の作品

 柿釉(かきぐすり)

私が益子焼の中で好きな釉薬は柿釉です。 作家さんには失礼ですが、このどんくさいといいますか、どてーとした雰囲気が好きなのです。 益子に行くときには できるだけ柿釉の作品を見るようにしています。
 柿釉の原料は、益子で出土する凝灰岩の芦沼石(あしぬまいし)です。芦沼石は粉砕しただけで使える天然の釉薬ですが、 濱田庄司氏はこの粉を600℃程度で素焼きして、透明釉の上に施釉して使っていたそうです。こうすると発色が良くなるそうです。 一概に柿釉と言っても、発色の違いはこのような創意工夫にあるようです。 後ろの中皿だけは神谷正一氏のものです。